養蜂についてのあれこれ(主に苦労話?)

7honey-l0養蜂を職業にしている養蜂家とミツバチの関係はとても興味深いです。
愛情を注いでミツバチを育て、見守り「それにミツバチが応えるんですよ」なんて真剣に語る養蜂家などに出会うと「家畜」という言葉が当てはまる意味がわかる気がします。

今回はそんな養蜂家の苦労を・・・というかあまり知られていない話をお伝えします。

まず、養蜂家には二つの種類があります。

花の蜜源を探して移動するのが「転地養蜂」
一つの場所から移動せずに蜜を集めるのが「定地養蜂」と言います。

日本で人気の「単花蜜」を取るためには花の咲く時期に日本列島を南から北に移動する必要があります。
例えば、ミカンの花でも2週間くらいしか咲かないのでその一番良い時期を移動しながら蜜を集める訳ですね。

定地養蜂になりますと日本では百花蜜が多いようです。
日本というのは季節の変化がはっきりしていて様々な花が咲きますので、百花蜜向きという事になるかもしれませんね。

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養蜂家の方に少し苦労する事を聞いてみました。

花の蜜(蜜源)を探して、巣箱と共に移動する転地養蜂家などは特に重労働が付きものです。
また、同じ花を探して「単花蜜」を採集するためには農作物の関係にも詳しくないといけません。

さらに、気候・天候によって採れる蜂蜜の量が格段に違いますので自分の都合ではなく自然の状態に自分をあわせる必要があります。
※例えば、花が咲いていても曇っていたり気温が低く適正でないと「花の蜜」はたくさん出てこないそうです。

bee9896他にも、狙った花の満開の時期に雨天が続くと花の蜜は採れません。
上では「家畜」と書きましたが養蜂家の中には自分がやっている事は「農家」と紹介されるのはこの天候に左右される要素なのかもしれませんね。

いずれにしても自然界の仕組みは驚きです。
さらに、養蜂家ならではの「ハチミツをたくさん集めるための知恵」もあります。

農家の方と同じで、ノウハウがありそれを学ばなければ「良い蜜」を集める事は難しいという事ですね。

例えばミカンの花蜜集めで考えます。
山の斜面の(ある程度)隆起のある地形ですと 日陰の部分もあって花が全体的に長く咲くので良いという事になります。
また、群れの場所が花の蜜を集めて「降りてこれる」場所ですと効率が良く、巣まで「上ってこないといけない」場所に蜜源があるとミツバチが疲れて効率が悪くなるという事などです。

Apis_pgpalmer-002 by PG Palmer (AU)
Attribution-ShareAlike License

養蜂家の苦労はそれだけではありません。
最近では、農薬の散布のために突然ミツバチが死んでしまうという事も多いようです。
直接 ミツバチに農薬がかからなくても、花に農薬がかかっているとそれだけでミツバチは死んでしまいます。
人間には効かないといわれる農薬を散布していても、花の受粉に欠かせないミツバチを殺してしまうという農薬に関する事実があります。

あらかじめ前もって農薬散布については養蜂家に教える必要がある、と決められても中々実行はされず難しいようです。

また、オオスズメバチという養蜂家が育てるセイヨウミツバチの天敵がいます。これはわずか数匹で数時間もあればミツバチの巣は全滅してしまいます。
趣味の養蜂家が全滅させられた、なんてよくある話です。

ですから養蜂家はスズメバチが来る季節には特に見回りを多くして、対策を練ります。朝でも夕方でも偵察スズメバチが来ればすぐに対策をとります。家に帰ったばかりでも、番をしている人から「スズメバチが来た」と電話があると飛んで行く養蜂家を見たことがあります・・・。

一方でノウハウがありますから面白い方法でスズメバチを撃退していたりします。 ※私は見たことがありませんが、ネズミホイホイ(ゴキブリホイホイより粘着が強いモノ)に殺したスズメバチを載せておくと仲間のスズメバチがたくさん捕獲できるそうです。色々な対策をしているんだなぁと感心した例です。

こうして書くと、やはり農家に似た苦労が養蜂にはあるという事がよくわかります。
自然を相手にその恵みを得ようと愛情と苦労を注いで育て、その成果が見られる。

病気になってしまったミツバチの群れを 焼却処分にしなければならなくて涙を流すくらい自分の蜜蜂に愛情を持っている養蜂家がいるなんて中々知らないですよね。

Honey dipper by Hillary Stein
Attribution-NonCommercial-ShareAlike License

「お客様に信頼できる蜂蜜を届けるため」に粗悪な蜂蜜の多い日本で黙々と戦っておられる養蜂家も多くおられます。
私たちの手元に届く「ハチミツ」一さじも、そんなドラマがあることを思い出してみるのも大切だと思います。

そして、蜂蜜の森としては日本の良心的な養蜂家の努力が報われるように願わずにいられません。

質の高い蜂蜜が採れるだけの値段があればいいのになぁと個人的には思います。輸入物や、薄められた蜂蜜に慣らされないで美味しい蜂蜜が苦労に見合った対価が付けばいいのですが。


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